東照宮御由縁松 願掛け神事

徳川家康公は天文23(1554)年、十三歳の時に当社に参詣され、社頭の松の根元に腰を掛けて鬼祭をご覧になったという記録が残っております。慶長8(1603)年、征夷大将軍に任ぜられたのちには、京都伏見城に宮司を呼んで鬼祭の思い出をお話しになり、神領・太刀・盃をご寄進されました。

こうした由縁から、家康公が腰を掛けて鬼祭を御覧になった松を「東照宮御腰掛松(とうしょうぐうおんこしかけまつ)」と呼称し、江戸時代より丁重に扱ってまいりました。

 

当社では正月「松の内」期間中、大願を成就された家康公の御由縁松に願いを託す「願掛けの松」神事を行います。家康公にあやかり、祈りをこめた神符に松の葉を通し、願いが通じるようにと祈念する神事です。皆様の諸願が叶いますよう、是非ともご参加ください。

 

神事概要

〈期 間〉

元旦~1月7日

〈初穂料〉

300円

〈神事手順〉

一、窓口にて「祈願符」と「松の葉」を受けて下さい

二、「氏名」・「願いごと」を祈願符に書いて下さい

三、祈願符を折りたたみ、願いが通じるように念を込めて松の葉を通してください

四、社務所に納めるか、お守りとして一年間お持ち下さい


東照宮御腰掛松

京都伏見城に宮司・司守信を招き、所領安堵の朱印状・太刀・盃を寄進し「神主、久しうおじゃる。神式に今もちんばの真似をするか」と尋ねられたという記録が残されています。踊りの様子から、司天師神楽のことと考えられます。

現在は社地奉遷に伴い、松の根本にあった大石を移動し、子孫の松が植えられております。元あった場所(豊橋公園内)には「徳川家康公腰掛松旧址」の石碑が建てられております。

毎年4月17日のご縁日には、東照宮顕彰祭がこの松の前で行われております。